サーモンやアユなど、次々にオリジナルのブランド養殖魚を作り出している、香川県の多度津高校の挑戦です。新たにとりくんだ魚の名前は「瀬戸のキラメキ」。出来栄えはどうなのか?プロの料理人が確かめました。


「サヨリっていう名前です」

多度津高校の生徒によるオリジナルブランドサヨリ、「瀬戸のキラメキ」。

この日運び込んだのは、高松市の料亭「二蝶」です。生徒たちが育てたサヨリの味を、プロの料理人に確かめてもらおうという試みです。

(多度津高校 海洋生産科 佐藤李花さん)「きょう(16日)水揚げしてきました」

「私的には、一番いいなと思う魚です」

多度津高校では、4年前から、国内では他に例がないというサヨリの完全養殖に挑戦。年間300匹ほど生産できるようになりました。

ようやく出荷のめどが立ったことから、二蝶の総料理長・山本さんに見てもらい、出来を確かめるのが目的です。

「身の状態はいかがですか?」

「ちょっとおろしてみましょうか。おろしてみないとわからない」

1キロあたり3,000円以上と、タイの3倍もする超高級魚のサヨリ。

今は天然ものに頼るしかなく、品質が良ければ、料亭などでも需要が見込めます。高校生が育てたサヨリの味は…

(二蝶 山本亘 総料理長)「コリコリ感はちょっと少ないかなと思いますけど、逆に、もちもち感は多い」

「軽くこぶ締めにすると、もっともちもち感が出る」

「そうすると、ちょっとランクアップするような食感になる」

天然のサヨリの旬は春ですが、養殖だと時期を選ばすに出荷できます。サヨリに限らず、ブランド養殖魚の需要は高いといいます。

(二蝶 山本亘 総料理長)「それこそ希少価値のある、もともと瀬戸内でとれていたものが養殖で作れるなら」

「最近、魚全般が高くなってきているのがあるので、そういったことで、今からはすごくいいのでは」


サヨリも含め、3種類のブランド養殖魚を作り出した多度津高校では、次の挑戦も始まっています。

(多度津高校 海洋生産科 佐藤李花さん)「今年持ってきた魚よりも、もっといい魚を作れたらなと」

(多度津高校 海洋生産科 香川透磨さん)「失敗したりというのが多くあると思うけど、それを改善して、おいしい魚を育てていければいいなと」

高校生が育てたサヨリ、「瀬戸のキラメキ」。

実際に料亭での需要を生み出すことができるのか、初出荷は今年冬の予定です。