5月の1か月間に石川県能登地方や千葉県南部などで最大震度5弱以上の地震があわせて6回観測されましたが、過去10年間でおよそ30日以内に3か所以上の異なる震源地で発生した地震で、震度5弱以上を観測した例が今回を含め11例あることがわかりました。
気象庁によりますと、5月は5日に石川県能登地方で最大震度6強や最大震度5強、11日に千葉県南部で最大震度5強を観測するなど、最大震度5弱以上の強い揺れを伴う地震が、全国5か所の震源地であわせて6回観測されました。
これらの地震は震源が離れていてメカニズムも異なることなどから直接の関係はないとみられていますが、気象庁は9日に行われた地震調査委員会で、2013年以降の過去10年間について、およそ30日以内に3か所以上の異なる震源地で発生した地震で震度5弱以上を観測した記録をまとめ、今年5月を含めて11例あったことを報告しました。
震度5弱以上の数が最も多かった例は熊本地震が発生した2016年4月で、16日間に熊本地方など3つの地方であわせて22回観測されていました。
また、震源地が最も多かった例は5か所で、今年5月のほかに2015年と2017年にもそれぞれ観測されていました。
政府・地震調査委員会 平田 直 委員長
「5月の地震活動というのは、普段に比べると数が多かったですけれども、これは自然現象の揺らぎの範囲の中であるので、特別不思議なことが起きてるというふうには考えていません」
地震調査委員会の平田直委員長はこのように述べたうえで、「地震は基本的に不規則に起きる現象であり、数が集中する時とあまり起きない時とが時々分布する」と説明し、そもそも地震の数が多い日本では日頃からの備えが大切だとあらためて呼びかけました。
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