中国の裁判所は8日、「当局から拷問を受けた」と主張した後に逮捕・起訴された元人権派弁護士に対し、国家政権転覆の罪で懲役3年6か月の実刑判決を言い渡しました。

常イ平さんは人権派弁護士として活動し、2019年に福建省で開かれた国政について議論する集会に参加した後、拘束されました。その後、一度は釈放されましたが、国家政権転覆の罪で逮捕・起訴されていました。

常さんの支援者らによりますと、陝西省の裁判所は8日、常さんに対し、懲役3年6か月の実刑判決を言い渡したということです。

当局は詳細を明らかにしていませんが、常さんが国政を議論する集会に参加したことや拘束された際に受けた取り調べで「当局から拷問を受けた」とユーチューブ上で主張したことなどが問題視されたとみられています。

常さんの裁判は非公開で行われたうえ、傍聴のため裁判所に向かった家族を当局が妨害していました。

常さんの妻・陳紫娟さんは、取材に対し、「私的な場所で友人と政治的な話をしただけで、3年6か月という刑期は馬鹿げている」とコメントしています。