ウクライナ南部へルソン州のダム決壊による被害をめぐり、ロシアのプーチン大統領は被災者を支援するよう指示しました。一方、ザポリージャ州では、ウクライナ軍の突破の試みをロシア軍が撃退したとしています。

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は8日、ウクライナ南部へルソン州のダム決壊をめぐり、へルソン州の親ロシア派トップと電話で協議を行い、非常事態省に対し被災者を支援するよう指示したとしています。

こうした中、ショイグ国防相は南部ザポリージャ州で現地時間の8日未明に「ウクライナ軍の兵士ら1500人と軍用車150両がロシア軍の防衛ラインを突破しようと試みたが、撃退した」と発表しました。「2時間の戦闘で敵は戦車30両、兵士350人を失った」と主張しています。

ロシアは、ウクライナ軍が今月4日から大規模な反転攻勢を開始したとの見方を示していますが、ショイグ氏は8日、ロシア軍の兵器を保管している施設を視察し、反転攻勢を念頭に兵器を前線に速やかに送るよう指示しました。

公開された映像には軍用車やミサイルなどが映っていて、ロシア側の兵器不足を指摘する声がある中、これを払拭する狙いもあるとみられます。