ASEAN=東南アジア諸国連合の国防司令官会議が開かれ、初めてとなる加盟国間のみでの合同軍事演習を実施する方針で一致しました。米中の対立に巻き込まれぬよう、域内での連携を強化したいものとみられます。

インドネシアメディアなどによりますと、ASEANの国防司令官会議は7日、バリ島で開かれ、初めてとなる加盟国間のみの合同軍事演習を実施する方針で一致しました。

演習は、南シナ海の南部にあり漁業権をめぐって中国と対立するインドネシア領ナトゥナ諸島周辺で9月に行われるということです。

ASEANはこれまで、アメリカ・中国との間でそれぞれ軍事演習を行い、バランスを保とうとしてきましたが、南シナ海や台湾周辺では米中の戦闘機や軍艦が接近するなど一段と緊張が高まっています。

ASEAN単独での軍事演習の背景には、米中の対立に距離を置きつつ、域内での安全保障面の連携を強化する狙いがあるとみられます。