シンガポールで開かれたアジア安全保障会議では、ウクライナ情勢も焦点のひとつとなりましたが、ロシアとの「仲介役」を担いたい中国が存在感を高めようとしています。
アジア安全保障会議には、40か国以上から国防トップや軍の幹部らが参加し、今年は初めてウクライナのレズ二コフ国防相も出席しました。
米中対立に加え、ウクライナ情勢も大きな焦点となる中、4日に演説した中国の李尚福国防相からはこんな発言が。
中国 李国防相
「私たちが全力で取り組んでいるのは和平のための協議の推進だ。(ウクライナの)危機が政治的・外交的な方法でできるだけ早く解決されるよう、すべての当事者が和平交渉のための努力に貢献するよう、仲介に全力を尽くしている」
ロシアとウクライナの「和平の仲介役」として、中国が重要な役割を果たす姿勢をアピールしました。
その李氏は、会議中にレズ二コフ氏とも直接言葉を交わしていて、ブルームバーグ通信によると、李氏はウクライナとの軍当局同士の意思疎通を増やすことなどを伝えたということです。
ウクライナ情勢をめぐっては、先月、中国の李輝ユーラシア特別代表がウクライナ、ロシア、ヨーロッパを歴訪し、各国と停戦案を議論するなどしています。
ウクライナのレズ二コフ国防相は、アジア安全保障会議のセッションでこうした中国の動きについて問われました。
専門家
「(中国は)ロシアのウクライナ侵攻を非難する強い姿勢がない中、ウクライナは中国を仲介役として受け入れるのか?」
ウクライナ レズ二コフ国防相
「我が国はまだ戦争をしているのだから、今は仲介者は必要ないと思う」
レズ二コフ氏は、「まずはロシアが軍を撤退させなければならない」と述べたうえで、ただちに交渉を必要としない考えを示しました。
一方で、レズ二コフ氏は現地メディアとのインタビューで、「仲介を進める中国の意図ははっきりしない」としながらも、「中国は兄となり、ロシアは弟となった。兄は弟を説得してこの血なまぐさい戦争を止めることができるだろう」と中国のロシアに対する一定の影響力について期待を示しました。
仲介を目指す中国の動向については、アジア安全保障会議に参加した各国も注意深くみているようです。中国との二国間会談に臨んだドイツのピストリウス国防相は。
ドイツ ピストリウス国防相
「ロシアに対して世界で最も大きな影響力を持つとされる国家として、中国が平和を回復するためにその影響力を行使してくれることへの希望と期待を表明した」
ピストリウス氏はこのように述べたうえで、「停戦の時期や条件などについてはウクライナの主権を尊重して決めるべきだ」と強調しています。
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