新潟県立「新潟テクノスクール」の元生徒が、当時の指導員から暴行などを受けたとして自殺した問題で、「ハラスメント」の存在を認めた第三者委員会の報告書を受けた新潟県が、5日午前に遺族らへ謝罪しました。
一方で、遺族が求めている指導員からの謝罪はありませんでした。
【新潟県雇用能力開発課 瀬賀功課長】「当時の指導に配慮が足りなかったことを心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」

この問題は、元生徒の男性が学校を卒業した後の2017年に自殺したもので、新潟テクノスクールに通っていた2010年からの2年間にわたり、当時の指導員だった職員から暴言や暴行を受けていたという内容の遺書を残しています。
今年3月に出した報告書の中で第三者委員会は、職員のハラスメントを認め、自殺に至った要因の1つの可能性があると結論づけていました。
この結果を受けて新潟県ではこの職員を、6月1日付で文書訓戒処分にしたということです。
遺族は当時の指導員からの謝罪を求めていましたが、5日午前の県からの謝罪の中では指導員の姿はありませんでした。
【新潟県雇用能力開発課 瀬賀功課長】
「こちらとしては特に隠すというということではなくてですね…」
【男性の母親】
「じゃあ出してください」

【新潟県雇用能力開発課 瀬賀功課長】
「あくまでも組織として対応…」
【男性の母親】
「連れてきてください」
また、自身の被害を県に訴えていた元生徒の男性を“苦情者”として扱い「適切な対応を取らなかった」と第三者委員会が指摘していた点について、今後の改善策などが『庁内で検討されていない』ことが5日に明らかになりました。
【男性の姉】
「本人の謝罪は一番求めようと思いますし、県として組織として、これからどう動いていくのか、これからの事もきちんと聞かせて頂かないと」
新潟県に対して遺族は、今後も詳細の説明と指導員の謝罪を求めるとしてます。