6月3日(土)

土曜日、2カード連続の負け越しを避けたいカープは、1回から機動力で試合を動かします。1アウトから今シーズン、初めて2番でのスタメンとなった 矢野雅哉 が意表を突くセーフティバントで1塁にヘッドスライディング。内野安打で塁に出ます。
天谷宗一郎 さん
「これ、ナイス・アイデアですよね。そして狙ったコース、強さも本当にすばらしいバントでした」

その後、満塁として、5番・西川龍馬 。鋭い当たりはファーストへのタイムリー内野安打となり、カープが幸先よく1点を先制します。
天谷宗一郎 さん
「さすがの勝負強さです」
1点をもらったカープ先発の 森下暢仁 は、7回・無失点だった1週間前の前回登板に続いて、この試合も好投を見せます。

天谷宗一郎 さん
「テンポもよかったですし、なによりゴロアウト・フライアウト・三振、バランスよくアウトを取っているんです。そして守っている野手は、『これ、捕ってほしいな』っていうところをやってくれる。すごく守りやすい環境っていうのを作ってくれていました」

2回、1アウト・2塁・1塁の場面では注文通りショートゴロで併殺に打ち取ります。3回にもノーアウト・1塁からまたもショートゴロの併殺で強力ソフトバンク打線を分断します。
森下に援護点をプレゼントしたい打線は、2回以降、なかなか追加点が奪えない、もどかしい展開が続きますが、6回裏、スタメンで先頭打者の 林晃汰 が、ライト線への2塁打でチャンスメイク。

天谷宗一郎 さん
「エラーした直後で取り返したっていう、この姿勢をやはり新井監督は大事にしているので、こういう強い気持ちっていうのを失わないでほしいです」

その後、1アウト・3塁・1塁とチャンスを広げ、この日、2安打の9番・森下。新井采配ズバリのスクイズ!

見事に転がし、好スタートを切っていた林の代走・田中広輔 がホームインし、2点目を奪います。

天谷宗一郎 さん
「これは、選手主導のセーフティースクイズなんですけれども、バントしたコース、そして田中選手のスタート、本当にすばらしい。選手たちがやろうとしていることを結果としてできた1点です。ナイスプレーです」
自らを助ける打点を挙げた森下は、その直後、7回表のマウンドを三者凡退で終え、前回と同じ7回・無失点でマウンドをリリーフ陣に託します。

天谷宗一郎 さん
「このカーブなんか、(打者は)目線からずれています。本当にすばらしいピッチングです」
白星を確実なものにしたいカープは、その裏、2つの四球と3番・秋山翔吾 の犠牲バントで1アウト・2塁・1塁のチャンスを作り、再び5番・西川。ライトへの当たりは、この日、2本目のタイムリーヒットとなり、1点追加。

天谷宗一郎 さん
「これもスライダーを得意としている嘉弥真投手のスライダーを明らかに狙っていただろうなというバッティングでした。この決めというところが、西川選手のバッティングを支えているのかなと思います」

押せ押せのカープは、続く途中出場の6番・田中広輔 。3塁・1塁の場面で再び新井監督のタクトが冴えます。6回に続き、2度目のスクイズを成功させ、この回、2点を奪い、4対0とリードを広げます。

天谷宗一郎 さん
「さきほどのスクイズは選手主導といいましたけども、これはベンチ主導なんです。ベンチ主導がなぜできるのかというと、選手と首脳陣が、『ここはスクイズを決めてくれるだろう。どんなボールでもやってくれるだろう』という信頼関係があるからこそ、できたプレーです」

最後は、島内颯太郎 で逃げ切ったカープ。森下の好投に加え、足と小技をからめた攻撃で見事、2戦目をものにし、再び貯金を1としました。