「アジア安全保障会議」はさきほど閉幕しました。会議では、対立するアメリカと中国が対話再開への意欲を示し、関係の改善につながるのか注目されます。
李尚福国防相
「大局的な見地で(両国の)交流や協力を深め、各国の期待に応えるべきだ」
最終日のけさ演説した中国の李尚福国防相。台湾問題などで亀裂が深まるアメリカに対し、「誠意を示すべきだ」と強調する一方、対話の再開に意欲を見せました。
2日の夕食会の会場では、李氏がアメリカのオースティン国防長官と握手し、あいさつを交わす場面も。李氏への制裁を理由に中国側が直接会談を拒否していただけに、印象的な場面となりました。
今回のアジア安全保障会議には、ロシアによる侵攻が続くウクライナのレズ二コフ国防相も初めて出席し、米中双方や各国と意見を交わしました。
ただ、アジア諸国には対ロシア制裁に慎重な姿勢の国も多く、背景としてロシアへの立場が異なる米中の顔色をうかがっているのではとの見方もあります。
一部の専門家からは、北朝鮮問題やウクライナ情勢などの会議の重要なテーマが米中対立の陰に隠れたとの声も聞かれました。米中の関係改善はアジアの安全保障の鍵も握っています。
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