質問するとAIがすぐ回答してくれる「チャットGPT」は、全国で活用方法が模索されています。香川県三豊市では、市民から多い行政への問い合わせについて、チャットGPTを活用する実証実験が始まることになりました。


(古川豪太記者)「このような(【画像】参照)あいまいな質問に対しても、AIが考えてこのように細かくゴミの分別の仕方まで教えてくれます」
三豊市が来月1日から実証実験を始める、「チャットGPTを使ったゴミ出し案内」です。

毎日5件は寄せられるというゴミの分別方法などの問い合わせについて、スマートフォンやパソコンで質問すればAIが回答してくれます。

日本語だけでなく、約50の言語にも対応しています。
東京大学と協力して開発した、香川県内では初めてという「チャットGPTを使った市民サービス」です。

(山下昭史 三豊市長)
「いかに市民サービスにつなげられるかという方が、我々としては重きを置いた方がいいのではないかということで、入り口としてこれは初めて。今後は全体に広げていける、広げていくという考え方ですね」
全国で活用方法が模索されているチャットGPTですが、「情報の正確さへの疑問」や「漏洩」などの問題点も指摘されています。
ゴミという限定的な分野に絞ることで、個人情報を反映せずに運用が可能だといいます。

(東京大学 生産技術研究所 熊崎亘平さん)
「ほとんど個人情報がない情報ですし、個人情報が万が一入っても学習に使われないという制約を、オープンAIと結ぶことで情報の漏洩というのは止めることが可能なので」
ゴミ出し案内はチャットGPT活用の第一歩。三豊市では今後利用を拡大していきたいと考えています。
(山下昭史 三豊市長 会見)
「役所の業務の中で手順を踏まなければならないもの、それをシステムとして生成AIを使うとほぼほぼオートマチックにできるという、いろんな市民ニーズの多様性に対応できる。非常に有効なツールだと思っています」
【スタジオ】
三豊市が、ゴミ出し案内でこのチャットGPTを使った市民サービスの実証実験を行うのは大きな意味があります。一つは「情報漏洩のリスクが少ない」こと。そして「ネット上にあまりない三豊市の情報を市民からの問い合わせにより蓄積できる」ということです。
(東京大学 生産技術研究所 熊崎亘平さん)
「一般的なチャットGPTの精度を向上させるというよりは、今回適用する三豊市の情報に限って情報収集するほうが精度の向上も早い」
(山下昭史 三豊市長)
「情報量をできるだけ多く、入れていくということが肝になってくる」
全国で活用方法が模索されているチャットGPT。効率化を求められる地方の自治体でも導入が加速しているようです。安全に行政サービスの向上につながるかが注目されます。














