「教員の働き方改革」が転換点を迎えています。「定額働かせ放題」の温床とも言われる法律の見直し議論が始まる中、現役の教員らが「残業を減らすための議論をしてほしい」と声を上げています。
公立中学校教諭の男性
「きのうまで1週間前まで普通に目の前に座ったりとか、横に座っていた先生がいきなり学校に来なくなる」
こう話すのは、現役の公立中学校教諭の男性です。臨時教員として勤務したあと、今年から正規の教員として勤務しはじめましたが、病気や出産などで休む教員が相次ぎ、長時間労働が続いているといいます。
公立中学校教諭の男性
「さすがに残業時間が150時間を超えたりとかする月が、1か月、2か月続いたりすると、ふと『なんでこの仕事やってるんだろう』」
「教員の働き方」をめぐっては、文科省が今週月曜日、依然として続く長時間労働を解消しようと、教育の専門家が集まる中教審の総会で具体的に検討するよう求めました。
見直しの議論は「給特法」と呼ばれる法律にも及ぶ見通しです。「給特法」は教員に対し、残業代を支払わない代わりに給料の月額4%を支給するというもので、「定額働かせ放題」の温床とも言われています。
現役高校教諭 西村祐二さん
「これは公教育が生きるか死ぬかの瀬戸際である、その歴史的分岐点であると」
実名で「給特法」の廃止を訴えてきた現役高校教諭の西村祐二さんらはきょう会見を開き、「給特法見直しの目的は給与の増額ではない」と訴えました。
現役高校教諭 西村祐二さん
「現場の思いは、ただただ残業を減らしてほしい。そのために給特法の改正議論をしていただきたい。教職調整額のアップに終わってしまえば、5年後も10年後も残業は減りません」
公立中学校の現役教諭の男性は、“子どもたちのため”にも教員の働き方を変えてほしいと話します。
公立中学校教諭の男性
「ちょっと疲れていたりすると、子どもってすごく気づく力があるんですね。子どもから『先生きょう疲れてる?』とか、『大丈夫ですか?』とか。先生の余裕は子どもの余裕だと思っているので、子どものためにも教員の時間をとってあげることが大切だと思います」
学校の先生たちの働き方は今後、どう変わるのでしょうか?
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