昨年(2022年)9月、静岡県で幼稚園の送迎バスに3歳の女の子が置き去りにされ死亡する事故が起きたのをうけ、政府は今年4月からバスへの安全装置の導入を義務付けました。岡山・香川の幼稚園などでも万一の時に、最悪の事態を避けるために導入が進んでいます。

(22日)午前9時、岡山市南区の朝日塾幼稚園に送迎バスが到着しました。

「いってきます」元気よく降りてくる園児たち。この送迎バスには3月、園児たちを守る装置が取り付けられました。

(坂井亮太記者)「こちらが装置が設置されたバスです。中を見ていきます。運転手がエンジンを止めると『車内を確認してください、子どもが残っている場合があります』このようなにアラートが鳴り、運転手が車内を確認していきます。そして車内を確認しながら、一番奥まで行きこちらのボタンを押すことでアラートをとめる事ができるんです」

エンジンを止めると、運転手が車内の後ろにあるボタンを押すまで、警告音が鳴り続け、確認へと向かわせます。5分以内に止めないと車の外にも大きなブザーが鳴るということです。朝日塾幼稚園によるとヒューマンエラーを防ぐこの装置を4台のバスにすべてに取入れたほか、園児でも簡単に押せるSOSボタンも取り入れ2重で対策を講じています。

(送迎バスの運転手)「(安全装置が導入されても)いままで通りそんなには変わらないですね。ボタンを押すだけなので。運転手と添乗員が2人のっていますので、2人とも見ていますので」

去年(2021年)9月、静岡県で送迎用のバスに置き去りにされ3歳の女の子が死亡しました。この事故をうけ政府は、今年4月から幼稚園や保育園の送迎バスにこうした安全装置の設置を義務付け。岡山・香川でも導入が進んでいます。

(朝日塾幼稚園永野和子園長)「どんな事故に関わらず子ども達の点呼を100%の上実施していこうというのが、私たちの園のモットーにしています。保護者の方にいろんな形で安心していただけたらと思います」

これから訪れる暑い季節。二度と悲惨な事故が繰り返されないようにと確実なチェック体制の構築が進みます。

(スタジオ)政府は送迎バスの安全装置について「降車時確認式」「自動検知式」のどちらかの設置を義務化。国は購入や設置などの経費に1台あたり17万5000円を補助しています。1年間を猶予期間を設けていますが気温が高くなる6月までの設置を呼び掛けています。