アメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が講演し、次回、6月の会合で物価の上昇を抑えるための金利の引き上げを停止する可能性を改めて示唆しました。

アメリカの中央銀行にあたるFRBのパウエル議長は19日、ワシントンで講演しました。

その中では、先月からアメリカで銀行の破たんが相次いだことなどにより、金融市場の環境が引き締め的になっていると指摘し、物価の上昇を抑えるために続けてきた金利の引き上げを停止する可能性を改めて示唆しました。

FRB パウエル議長
「我々の目標達成のため、それほど政策金利を引き上げなくてもよいかもしれない」

一方で、「どの程度の追加の金融引き締めが必要かはまだ決めていない」とも述べ、今後、発表される物価などの経済指標を見極める姿勢も強調しました。

FRBは今月、金融政策を決める会合で、政策金利の上限を16年ぶりの高い水準となる5.25%に引き上げましたが、パウエル議長は記者会見で、次回、6月の会合では利上げを停止する可能性を示唆していました。