G7広島サミットが19日開幕し、各国首脳が揃って広島の原爆資料館を視察しました。
長崎の被爆者はどう受け止めたのでしょうか。

広島市の平和記念公園で岸田総理がG7各国の首脳を出迎え始まったG7広島サミット。

重要課題の一つに『核軍縮・不拡散』が挙げられています。

午前中には、岸田総理の案内で、アメリカのバイデン大統領や核保有国・イギリスのスナク首相、フランスのマクロン大統領ら各国首脳が揃って原爆資料館を視察。

広島の街が一瞬で焦土と化したことが分かる模型展示や被爆の惨状を示す遺品などを見たとみられ、被爆者・小倉桂子さんとも対話しました。長崎の被爆者は…

長崎の被爆者 田中安次郎さん(80):
「原爆資料館を首脳が見てくれたのはですね、あぁ良かったなぁ、広島でされて良かったなあと思います」

長崎の被爆者 山川剛さん(86):
「胸に迫ってくるような写真とか遺品とか、被爆者の生の声とかそういう感情的なものっていうのは、これは頭で色々知識を得たもの以上にね、おそらく彼らの心を動かすだろうと、私は思いますね。」

一方、サミット開幕を前に広島市や長崎市など世界 8,200都市以上が加盟する平和首長会議は公開書簡を出しました。

書簡では核兵器のない世界の実現に向けた揺るぎない決意を広島から発信し廃絶への具体的な道筋を見出すため建設的に議論することなどを訴えていて、G7各国の駐日大使館などへ送ったということです。

G7広島サミットは、19日夜、核軍縮について議論され成果文書がまとめられるほか、最終日の21日には『首脳宣言』が採択される予定です。

被爆者 田中安次郎さん:
「核兵器の廃絶に対するロードマップ。日にちを決めて、こうしてここまでにこうしよう、こういう風にこうしよう、難しいかもしれんですけど、そういう目標を挙げんことには進まんと思う」

被爆者 山川剛さん:
「核兵器禁止条約について必ず言及してほしい全て核に依存した国ばかり集まってますので要求するのは無理かなと思いますけれども、宣言の中に、文言として万一入らないにしてもね、議論はしてほしいと」

成果文書や首脳宣言に核廃絶に向けた具体的な内容がどれだけ盛り込まれるか注目されます。