国の特別天然記念物、コウノトリのヒナが、香川県まんのう町で誕生しました。ヒナは少なくとも1羽生まれ、親の足元で餌をもらっている模様です。

まんのう町農林課によりますと、数年前に町内にやってきた親鳥が、今年4月13日から座り込んで卵を温める「抱卵」に本格的に入ったことから、産卵したと推定。巣は高い所にあり内部は見えませんが、5月14日、ヒナに餌を与える「吐き出し行動」が見られたことからふ化したと推定したものです。

提供:まんのう町

親鳥は足環の番号から兵庫県豊岡市生まれの7歳のオスと、福井県越前市生まれの5歳のメスであることがわかっています。

香川県内でのコウノトリのヒナの誕生は、国内で人工繁殖が始まって以来、初めてで、順調に育てば7月中旬から8月に巣立ちを迎える見込みです。

町はヒナの誕生について「喜ばしいことです」とする一方、親鳥とヒナを驚かせないよう、巣から150メートル以内には立ち入らないこと、地域住民に配慮し、マナーを徹底することを呼び掛けています。