還付金詐欺など、特殊詐欺の手口は年々多様化・巧妙化しています。詐欺の手口を実際に体験することで被害防止に役立てようと、香川県警が新たな取り組みを始めます。

(古川豪太記者)「今からコンビニに行って、電子マネーを12万円分買ってください。これは行かずに電話を切るですね。

「するとだまされませんでした」

このように特殊詐欺で使われる手口に対し、自分でどのような行動をとるべきなのかを体験することができます。

香川県警がつくった「特殊詐欺体験動画」です。還付金詐欺やサポート詐欺など、6種類の特殊詐欺について自分で行動を選択しながら詐欺の手口について学びます。

(香川県警生活安全企画課 来田寛調査官)「特殊詐欺を自分ごとと考えていなくて、他人ごとのように考えている人が非常に多いのかなと。実際に特殊詐欺に遭遇した時に詐欺であることを看破してもらうためには、一度経験しておくということが非常に大事」

香川県が特殊詐欺についてアンケートを行ったところ、「被害にあわない」「どちらかといえばあわない」と55%の人が回答しています。その理由の多くが「だまされない自信がある」というもの。しかし実際には今年3月までの特殊詐欺の被害は41件と、去年の同じ時期に比べ倍増しています。

(タブレットを使った実演)「電子マネーの番号を教えると」

(音)「ビービー」

「騙されてしまいました」

これはサポート詐欺という各料金請求詐欺の手口です。騙されないために重要なのは詐欺の手口を知ること。香川県内の警察署に6月中にタブレットを設置し、訪れる人に体験してもらうことにしています。

(香川県警生活安全企画課 来田寛調査官)「被害者になりえるような高齢者の方を中心に、いろいろな手段で呼びかけないと、この対策だけをしていれば十分というのはないので、まずは体験してもらうことで詐欺の被害が少しでも減るのではないかと」

次々と新たな手口が生まれる特殊詐欺。警察が作った新たな対策で自分は本当に騙されないのか体験することが被害減少につながります。