2023年は、関東大震災の発生から100年の年です。東京での火災のイメージが強い震災ですが、静岡県内では伊豆の東海岸に大きな津波が襲い、多数の死者が出ています。その教訓を生かして伊東市の海沿いの小学校で津波避難訓練が行われました。
<校内放送>
「訓練、訓練、ただいま大きな地震が発生しました。先生の指示に従って直ちに身を守る行動をしてください。ただちに身を守る行動をしてください」
伊東市立宇佐美小学校です。5月10日、全校児童約290人が新しい学年になって初めて防災訓練に参加しました。
<校長と教頭>
「津波警報が発令されたので避難指示をお願いします」「はい」
津波警報の発表を受けて教頭が校舎を回り、児童や教諭に避難を呼びかけます。
<教頭>
「4階の皆さんにお知らせします。このあと津波が来る危険があります。踏切を越えて杉本公園、高台方面へと避難してください」
<3年1組教諭>
「はい、では名前の順に廊下に並びます」
この学校では以前は、校舎の4階に上がって、安全が確認されるまでとどまっていました。しかし、2022年の秋から学校の裏手の高台に避難場所を変えました。
伊東市の宇佐美地区は100年前の関東大震災で津波が沿岸部を襲い、家が流されるなどしました。街を歩くと、津波で浸水した区域を示す石碑が所々にあって当時の被害を伝えています。今後、起きるとされる最大クラスの巨大地震では13mの津波が襲い、小学校の校舎も水に浸かると想定されています。
<伊東市立宇佐美小学校 木村誠教頭>
「この学校のつくりがちょうどそこに屋上があるんですけれども屋上に出るには別室からはしごを上らないといけない」
Qそうするとこの4階フロアが一番高い場所。
「一番高い場所と考えていいですね」
Q奥の方に窓がありますね。
「ここからですと海の様子、津波が来た様子というのはすぐ分かるんですが、高さとしては20mを欠いている。10m台の高さ、そして海からのこの近さを考えた時に周りにある小高い丘を使わない手はないのかなと」
仮に4階まで津波が届かなかったとしても校舎の周りが浸水すれば、ほかの場所に逃げることはできません。想定を超える津波を考え、子どもたちの命を守る最善の策として、学校は避難場所を海抜30m以上の高台に変更しました。
今回で2回目の訓練。避難にかかった時間は14分2秒で、22年の秋の訓練と比べ2分以上短縮できました。
<伊東市立宇佐美小学校 山下晃広校長>
「宇佐美小は海抜7mです。だけど津波は13m来ると言われている。その時に自分はどうすればいいのか。友だちが大丈夫と言ったから逃げませんでした。そんなんじゃだめです。自分の命は自分で守る。自分で考えて自分で判断してください」
<4年生の児童>
「自分の命と周りが助かるようにと思って、早く逃げたいなという一心で走って逃げました」
「もう少し早く並んだり逃げられたりすればもっと良かったと思う」
Q.得点をつけるとしたら?
「70点」
<伊東市立宇佐美小学校 木村誠教頭>
「子どもたちに責任を負わせていいのかどうかという意見もあろうかと思うが、小学生、中学生の持っている力は私はすごくあると思っています。上級生のリードによって小さい子や高齢者も巻き込んで避難できることもありますので、やっぱり高台へ逃げることが鉄則ではないかと私は思う」
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