G7富山・金沢教育大臣会合が4日間の会期を終えて15日閉幕しました。各国の大臣たちは県内の中学生たちと意見交換するなどしその成果として学生たちの交流拡大などを盛り込んだ「富山・金沢宣言」を採択しました。

G7教育大臣会合は最終日、金沢市内の文化施設を視察して4日間の会期を終えました。

13日の本会議では、永岡桂子(ながおかけいこ)文部科学大臣がコロナ禍を経た国内教育の現状として休校による体力の低下や不登校児童の増加といった課題を報告。

また、対話型の人工知能「チャットGPT」といった生成AIについても議論され、学校現場でのガイドラインを夏前までに作成するとしました。

速星中学校3年生:「私たちは富山市と金沢市で開かれるG7教育大臣会合でどんな未来を描きたいか考える機会を得ました」

こどもサミット宣言書に関する意見交換では、富山市と金沢市の中学生が宣言の内容を英語で紹介。生徒たちは各国の大臣から「個人に合わせた教育をどのように行うべきか」、「コロナ禍の教育はどう改善されたか」といった質問を受け、堂々とした受け答えを見せました。

芝園中学校3年生:「G7の会合に参加できるって本当に人生で一度ぐらいの経験だと思うんですけど、大臣の方との意見交換で学んだことも多くあるので学校での生徒会活動に生かせるように頑張っていきたいです」

3日目は会場を金沢市に移し、各国の大臣らが「国際教育交流の必要性と役割」など、具体的なテーマに沿って議論。その成果が「富山・金沢宣言」として採択されました。共同宣言では、コロナ禍で教育システムが抱える脆弱性が明らかになった一方で、その未来を考えるきっかけにもなったと指摘。少人数学級の推進や、各国の学生の交流をコロナ禍前以上に拡大させることを盛り込みました。

永岡桂子文部科学大臣:「各国のみで対処が困難な課題が頻発している。G7と国際機関が一緒になり世界中の子供たちを支え育てることができるよう引き続き密接に連携していくことが重要と考えている」

各国の首脳が出席するG7広島サミットは今月19日から始まります。