オープンウォータースイミングの全米選手権(4月21日~23日、アメリカ)の5km部門で2位となり、この大会日本人史上初の表彰台に上がる快挙を成し遂げた南出大伸(27・木下グループ)が、12日、木下グループ本社(東京・新宿区)で報告会を行った。

オープンウォータースイミングは、“自然”の中で行われる長距離の水泳競技で「水のマラソン」と呼ばれる。2008年の北京大会から五輪の正式種目として採用されていて、来年のパリ五輪では、セーヌ川が会場となる予定。特にヨーロッパを中心に人気を集めている。

海や川などで行われ、天気や水流の影響などを考慮しなければならない難しさが魅力。南出自身も「同じレース会場でも時期、天候によって波の流れが大きく変わる。クラゲなどの海洋生物に刺されてかゆみや痛みが出たりすることもあるが、その時々に合わせたレース、挑戦をすることができる」と語る。

「プールとは違うので、競泳と違って速い選手が勝つわけではない」のも、オープンウォータースイミングならではの注目ポイントだ。

今回の全米選手権で、日本勢初の快挙を達成した南出は「木下グループのおかげで準優勝することが出来た。世界からトップの選手が集まる大会で準優勝できて本当に嬉しい。今後の自分の自信になった」と喜びを語った。

7月の世界選手権、9月のアジア大会でも活躍が期待される南出。「今回の全米選手権の結果に満足せず、世界選手権、アジア大会に向けて日々トレーニングに励みたい」と先を見据えた。

■南出大伸
1996年4月13日生まれ、27 歳。和歌山県出身。日本体育大学~木下グループ。日本選手権OWS10km優勝、アジア選手権5km・10km優勝、全米選手権5km準優勝。東京2021年東京五輪男子10kmで13位。

【今後のスケジュール】
7月15日~20日 世界選手権 @福岡
9月23日~10月8日 アジア大会 @中国・杭州
※写真は吉田龍平コーチ(左)と南出大伸選手(右)