いざという時、一刻を争う救助活動。しかし、耳が聞こえないなど、救急隊員とのやりとりが難しい人たちもいます。こうした中、福島県内で初めて、聴覚障害者とのコミュニケーションを支援するアプリが郡山消防本部に導入されました。
「昨日から頭痛がして、のどが痛いということです。目まいもしています。」
スマートフォンの画面越しに、手話を読み取って、症状を伝える女性。
これは、郡山地方広域消防本部に11日から導入された聴覚障害者とのやりとりを支援するアプリの実演です。使われているのは、メッセージアプリの「スカイプ」。手話で伝えられた症状を手話通訳士が救急隊員に伝えます。
「朝の体温は39℃ありました。とても苦しいと訴えています。」
一方、聴覚障害者の中には、手話がうまく使えない人もいます。こうした場合に対応するため、郡山消防本部では、音声翻訳アプリも合わせて導入しました。

「UDトーク」と呼ばれるこのアプリでは、話した言葉が画面上に表示され、筆談よりもスムーズなやりとりが可能です。
郡山消防本部消防課・飛田清さん「円滑な救急活動はもちろん傷病者の方の不安解消や安心につなげられれば」
これらのアプリは、郡山消防本部の救急車にあるスマートフォンに導入されていて、必要に応じて活用するということです。