新型コロナの「5類」移行に伴う影響です。
コロナ対策は平時の対応に切り替わりましたが、医療機関ではさまざまな課題を抱えています。宮崎県内の病院を取材しました。
日南市にある愛泉会日南病院。こちらでは、心身に重い障害がある患者を受け入れています。
(廣末圭治記者)
「こちらの集中治療室では、中の気圧を高めて外からの空気が入らないようにされています。今後もこうした対応を継続していくということです」
新型コロナの感染防止対策が徹底されている院内。
「5類」への移行後も医療スタッフらの対策に変わりはありません。
(愛泉会日南病院 橋本抄矢子看護師長)
「5類になったからと言って状況は変わらないです、医療者側は。患者さんは自分で動くことができないので、となると感染源はスタッフ私たちになるので、スタッフが感染予防策を徹底しています」
病院の外でも、会食の人数制限を継続しているほか、スタッフの行動把握も行っています。
(愛泉会日南病院 橋本抄矢子看護師長)
「県外に行くのであれば、(事前に)どういう行動で対応しますという届け出も出すし、外食なども人数制限4人までというのがあって、個人で予防策を徹底しているような状況」
また、発熱の外来患者については建物の外で抗原検査を実施し、陰性の場合でも専用の診察室で対応するなどして重い障害がある患者への感染を防ぐことにしています。
ウイルス学の専門家でもある峰松医師は。
(愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「病院の中にはハイリスク者もたくさんいるし、高齢者が入院している病院もある。そうなるとそういった病院の中には感染者を入れてはいけないという病院も出てくる。なので、病院ごとに異なるが、外来と病棟では感染対策を完全に変えている、要するに感染対策が2極化する病院が増えてくると思う」
「5類」への移行で医療提供体制は、入院や外来の患者を「幅広い医療機関」で受け入れ、行政が行っていた入院調整も医療機関の間で行うよう変更されました。
これまでコロナ患者の対応にあたってきた都城市郡医師会病院の岩切弘直副院長は、新たに感染者の対応を行う病院やクリニックの負担を懸念しています。
(都城市郡医師会病院 岩切弘直副院長)
「限られた資源と限られたスタッフの中で、どうやって病院業務を維持していくのも大事ですし、一般の診療の病院とか、クリニックはかなりストレスが大きくなってくるのではないでしょうか」
さらに、感染者数が急増した場合は、一般の病院から患者を受け入れる基幹病院への負担も増えると予想。引き続き、高齢者などへの感染対策を呼びかけます。
(都城市郡医師会病院 岩切弘直副院長)
「今までは保健所とか災害対策本部とかある程度トリアージされた疾患がこちらに運ばれてきたと、紹介になったと、その中間の仕分けがなくなるということで、かなり紹介数が増える可能性がでてくるかもしれません。医療機関の現場ではまだ『アフターコロナ』という感覚では取り扱っていないことも知っていただきたいと思います」
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