パンの移動販売を運営する、岡山市東区の「メルヘンフード」が、岡山地裁に破産手続きの申し立てを行う予定であることが、きょう(9日)分かりました。
販売車から流れる “おなじみのメロディー” で親しまれてきた老舗ベーカリー店だけに、惜しむ声が聞かれました。

敷地には、破産手続きを行う予定を記した書面が掲示されていました。岡山市東区西大寺射越にある、「メルヘンフード」の本社です。

1965年に設立された「メルヘンフード」は、「そよ風と私」のBGMを流す移動販売車によるパンの販売で親しまれ、近年では岡山市内に販売店を複数開いていました。

代理人の弁護士によりますと、会社側はきのう(8日)、今後の事業をストップすると従業員に説明したということです。突然の知らせに、地元などから惜しむ声が聞かれました。

(近所の人)
「さみしいです。いつもたくさんの人が買いに来ていたのに。やめられたのが想像できません」
(買いに来た人)
「今回初めて来て、インターネットでも結構話題になっていて。もう終わったんですね…」

地域に親しまれてきた老舗ベーカリーの、破産手続きの意向。コロナ禍による営業利益の減少が理由で、負債総額は約2億円に上る見込みだということです。