「作ればつくるほど損をする」と値上げの波で山梨県内の畜産農家も悲鳴をあげています。家畜のエサ=配合飼料の価格高騰を受け、畜産関連団体が県に対策を求めました。

価格高騰している配合飼料


配合飼料はトウモロコシなどを原料にした家畜のエサで、ウシやブタといった家畜の飼育にかかる費用のうち、飼料代がコストの大半を占めるとされています。

ウシなど家畜飼育にかかる費用のうち、飼料代がコストの大半を占める



飼料調達のほとんどを輸入に頼っていますが、円安やウクライナ情勢などの影響で高騰が続き、この2年間に価格が3割程度上昇しました。

県畜産協会による要請 山梨県庁 17日


こうした状況を受け、5月17日に県内の畜産関連団体の代表者らが長崎知事を訪れ、畜産農家の厳しい現状を訴えました。

そして県独自の支援策や飼料価格の安定へ向けた国への働きかけなど、対策を求めました。

県畜産協会 澤井實会長:
つくっても儲からないという状況になってしまう。
このままだと離農する人も出てくると思います。

要請に対し知事は、国への働きかけと同時に県産のブランド畜産物をふるさと納税の返礼品や観光関連で活用していく考えを述べ、支援に協力する姿勢を示しました。