連休明けの今月8日(月)から新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが、2類から5類に引き下げられます。

これに伴う対策の見直しの中で感染状況の把握について注目します。感染者についてはこれまで、感染者のすべてを把握し、毎日公表する「全数把握」が行われていました。

これが今月8日(月)からは特定の医療機関からの報告をもとに、流行状況を把握する「定点把握」に変わり、公表も週1回となります。こうしたことでどんな課題があるのか。専門家に聞きました。

福島県立医大・山藤栄一郎教授は定点把握に変わることについて、次のように指摘します。

●福島県立医大・山藤栄一郎教授
「流行状況がこれまでのようには把握できなくなるそしていま、どれくらいの方が亡くなっているのかについてもかなり遅れてしか把握できなくなります。」

その上で、連休明けの感染状況については…

●山藤教授
「第9波のピークがおそらく5月上旬から中旬にかけて起きるのではないかと予測されています。その流行がピークを迎えるタイミングと5類移行というのが重なる可能性がある。」

●山藤教授
「流行状態にもよりますけど流行している状態であればもちろん感染対策をするに越したことはない病気だと思いますので、対策はした方がいい。」

5類といいますと、「季節性インフルエンザと同じ位置づけ」という言い方がされますが、これについて山藤教授は、「感染力までインフルエンザと同じという誤解を与えるのでは」と指摘しています。

 そこで5類に分類されている病気を見てみますと、「麻しん」いわゆる「はしか」のほか、「HIV」「梅毒」などがこれにあたります。そのためインフルエンザのようにすべての医療機関で診察できるわけではなく対策が必要な状況は、今後も続くとしています。