ファイターズの本拠地が、北海道北広島市のエスコンフィールドへと移って1か月…最大の「お得意様」を失った札幌ドームは、売り上げのばん回ができるのでしょうか?

 4月30日、札幌ドームでは、ハンドメイド品の販売イベントが行われていました。

泉優紀子記者

 泉優紀子記者
「会場は大変多くの人で賑わっていますが、フェンス広告は少し寂しい印象です」

 札幌ドームは、これまで年間の使用数の半分をファイターズが使っていて、使用料の収入でも3分の1を占めていました。

 そのファイターズが去った影響で、フェンスに書かれていた広告は減りました。

 一方で、スタンド席の出入口など、目新しい場所に広告が出ていました。

 泉優紀子記者
「ことしはファイターズ中継がなくなったことから、フェンスに広告を出していた企業によるコンコース広告が目立ちます」

 札幌ドーム全体の広告枠は、ことしは6枠減らし、80枠に。

 すでに7割が売れていて、ドーム側によると販売は「順調」だということです。

 去年のこの時期、札幌ドームでは、すでにファイターズ戦が11試合行われていました。

 今年の、この1か月の状況について、施設を所有し、株式会社札幌ドームに出資もする札幌市は…

 札幌市スポーツ局井上昭施設課長
「サッカーの試合は全試合、札幌ドームでホームゲームをやると。バックナンバーのライブが入っていたから、それなりにイベントについては入っている」

 収入の柱として、今後目指すのが、コンサドーレのホームゲームの全試合開催。
 コンサドーレの運営事務所も、来月には敷地内に移転してくる予定です。

 もう1つの柱が、中規模コンサートの実施です。

暗幕で仕切る「新モード」で中規模コンサート実施準備

 場内を暗幕で仕切る「新モード」として、改修などに6億円以上かけましたが、開催予定は、まだありません。

 先月中旬には、札幌市で行われた気候・エネルギー・環境大臣会合に合わせて、行政主導でイベントも開催しました。

 札幌ドームの今後、5年間の収支について札幌市は、今年度は赤字を見込む一方、来年度からは黒字になるとする試算をしています。

 札幌市スポーツ局井上昭施設課長
「年間100日程度で一応、5か年計画は立てているから、何とかその計画に近づけるようにしたい」

行政主導のイベントも開催

 コンサドーレのホームゲーム、およそ20試合を差し引くと、目標まで80日分。

 現在、情報を公開中のイベントは35日分と半数以下ですが、今のところ、札幌市側にそれほどの焦りはみられません。

 見通しは、妥当なのか、甘いのか…施設の将来を占う年度の1か月が過ぎました。