水俣病が公式確認されてから5月1日で67年です。水俣市では慰霊式が行われ、多くの人が鎮魂の祈りを捧げました。

記者「新型コロナの影響で中止や縮小を余儀なくされた慰霊式。今年は4年ぶりに従来の規模での開催となります」
公式確認から67年。式典には約800人が参列しました。

患者・遺族代表 松﨑政司さん(70)(※両親共に水俣病の認定患者。父、忠男さんは被害者救済に奔走した)
「両親が残した足跡を大事にし、今後もこの地で生活していきます。私たちも、一人ひとりがもっと真剣に考え、知恵を出し合い、これまでのような悲劇が二度と起こらないよう努めて参ります」

慰霊式には西村明宏 環境大臣も出席しました。環境大臣の参加は2019年以来となります。

西村明宏 環境大臣「水俣病の経験と教訓を世界に発信し、国際社会の中で先頭に立って、水銀による環境汚染や健康被害のない世界の実現に向けて取り組んでまいります」

蒲島郁夫 知事「水俣病の認定審査については申請される方がおられる限り、平成25年の最高裁判決を最大原則とし、着実に審査をして参ります」

チッソからも木庭社長が出席しました。
チッソ 木庭竜一 社長「当社は患者のみなさまに対する補償責任の完遂を経営の至上命題に掲げ必死の努力を重ねて参りましたが、この補償責任を果たしていく決意は今後決して変わることなく、継続していく所存です」

他界した犠牲者の名簿奉納である「御霊納めの儀」では、これまで認定患者に限定されていた今年から全犠牲者を追悼することになりました。

水俣病資料館語り部の会 緒方正実 会長「認定患者に限らず、被害を受けた人たちが命の重さが同じとして受け止められた瞬間だった。偏見差別に悩んできた水俣にとっては、もやいの形がようやく整った出発の日」

西村環境大臣は慰霊式終了後に、水俣病「被害者団体」との懇談に臨みました。
団体側からは水俣病特別措置法で義務付けられている健康調査の実施を強く求める声が相次ぎました。ただ、これに対し西村環境大臣は、「MRIなどを用いた調査研究を進めている」と述べるにとどまり、実施の時期や手法など、具体的な内容に言及しなかったため、団体側が強い不満をあらわにする場面もありました。
その後の会見で西村大臣は、自らの思いとした上で調査の手法を研究するチームを今年夏までに立ち上げたいとしましたが、調査そのものの時期は未定です。
公式確認から67年たったいまも、1399人が水俣病認定の審査結果を待ち続けています。

※水俣病の認定患者(2023年3月末時点)
熊本県 1791人
鹿児島県 493人














