ロシアの軍事侵攻を受けて岩手県洋野町に避難しているウクライナ人の親子が帰国することになり、30日、町役場を訪ねて感謝の気持ちを伝えました。
洋野町の岡本正善町長を訪ねたのは、ロハチョーバ・レーナさんと双子の息子のウエノ・セミョン君とマクシム君です。

レーナさんの夫の父親・上野石之助さんが洋野町出身だった縁で去年4月に避難してきました。
夫のアナトリーさんと長男・グリーブさんはウクライナに残っています。
(ロハチョーバ・レーナさん)
「帰国の1番目の理由は、しばらく会ってない夫と交流できる、連絡を取れるところにいきたいから」
自宅があるウクライナ・ジトーミルの戦況が落ち着いてきたことも大きいといいます。
避難後、レーナさんは洋野町内の食品会社に勤務し、2人の子どもたちは地域の小学校に通いながら生活を送ってきました。
(レーナさん)
「この町ですごせてうれしく思う。心身ともに健康を取り戻し、力とエネルギーをもらいました。感謝しています」
(セミョン君)
「皆さんとってもいい人」
(マクシム君)
「折り紙をおぼえました」
最後に3人は岡本町長に寄せ書きや手紙を手渡しました。寄せ書きにはウクライナの地図と日本の国旗の絵が描かれ、手紙には町の人たちの支援に対する感謝の言葉がつづられています。


岡本町長は「安全が担保されていない中での帰国は心配です。洋野町の風景、人々を忘れないでほしい」と言葉をかけました。
レーナさん親子は2日洋野町を出発し、ポーランドを経由してウクライナに帰国します。