文科省の調査で依然として長時間勤務が続く実態が明らかになった「教員の働き方」。17年前に過労で教員の夫を亡くした女性は、「今も同じ事が起きている」と危機感を募らせています。
工藤祥子さん
「体育祭の夫の姿が先生らしいって言って(生徒が持ってきてくれた)」
東京・町田市の工藤祥子さん(56)は2007年6月、横浜市の公立中学校の教諭だった夫の義男さんを亡くしました。原因は過労によるくも膜下出血、40歳という若さでした。
当時、生徒指導専任を始め、17にも及ぶ業務を担当し、そのうち半数以上で「責任者」だったと言います。
亡くなる1か月前の時間外労働は自宅での勤務も合わせて208時間。引き金となったのは子供たちが楽しみにしていた修学旅行でした。
工藤祥子さん
「(修学旅行から)帰ってきて5日後に、やっと病院に行こうと思って、行ったそこの待合室で倒れてしまって。私が駆けつけたときは、もう心肺停止で」
妻の祥子さんは公務災害の申請を行いましたが、過労死と認められたのは、義男さんが亡くなってから5年半が経ってからでした。
教員には基本給の4%を払う代わりに残業代を支給しないという「給特法」があり、このため、学校側が勤務時間を把握しておらず、超過勤務の実態を証明できなかったのです。
義男さんが亡くなった後、教え子たちからは100通以上の手紙が届きました。
工藤祥子さん
「お葬式の時、子ども達、特に部活の子達が『自分たちのせいで死なせてしまってごめんなさい』って泣きながら言われたんです。それが本当に私にはショックで」
今回の調査では、国が定める残業時間の上限「月45時間」を上回る時間外労働をしている教員が小学校で64.5%。中学校では77.1%。
さらに、中学校では36.6%が依然として月80時間の「過労死ライン」を超える長時間勤務を行っている実態が明らかになりました。
夫の死をきっかけに過労死について考える家族会で代表を務めるようになった祥子さんの元には、現場からの切実な相談が寄せられているといいます。
工藤祥子さん
「(義男さんの過労死は)昔の出来事だが、今も全く同じことが起きている。だから変えて欲しい。子どもたちのためにも先生の過労死とか、労働時間をきちんとして、働き方をちゃんとしないといけないと思う」
文科省は働き方の実態調査をもとに「給特法」の抜本的な見直しに向けて検討を進めるとしています。
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