岡山市北区新庄下にある「千足古墳(せんぞくこふん)」。

国の史跡にも指定されています。13年がかりで行われてきた整備や発掘調査がこのほど完了し、初めて石室の一般公開も始まります。中継で伝えてもらいます。

(中継 杉澤眞優キャスター)「今から約1600年前にできたとされる『千足古墳』。1600年前というと、聖徳太子が生きた時代から、さらに200年前のころです。以前はこの場所も畑だったり草が生えていたりしていましたが、保存のため、13年かけ発掘調査・復元整備が行われました」

「芝生も植えられ、綺麗に整備されています。古墳って教科書ではよく見ていましたが、この場に来るとなぜかエネルギーのようなものを感じます」

「こちらの扉の向こうには遺体が埋蔵されていた石室があり、あさって(4月30日)から、初の一般公開も始まります」

国史跡、造山古墳群の一つ「千足古墳」。

あさってから公開が始まる石室は、ガラス越しに上部から部屋を見下ろすことができます。中には、誰かまだ判明していない、おそらく地位の高い人の遺体を置く場所=玄室(げんしつ)や...

古代文様・直弧文(こだいもんようちょっこもん)が刻まれた石障(せきしょう)と呼ばれる石板などを見られるようになっています。


また、石室の上部にはモニターが設置されていて、CGで作られた内部の様子を360度見ることもできます。

(中継 杉澤眞優キャスター)「市の教育委員会が行った発掘調査によって、古墳の高さは7.4m以上あることがわかりました」

「一番上からの景色がこちらです」

「あちらが全国で4番目に大きい主墳の造山古墳。その周りには、倍塚(ばいちょう)といわれる小さい古墳が6基あるんですが、この『千足古墳』もその一つです」

「さらに、古墳の装飾のために置かれていた「はにわ」の種類がわかりました」


「円筒のものや“朝顔形はにわ”と言われるそうですが…家型のものや。これなにかわかりますか?」

「“きぬがさ型はにわ”と言われていて、埋葬されている人の身分が高いことの象徴なんだそうです」

千足古墳の墳丘部分は常時開放されていて、石室は4月30日から公開されます。

さらに30日には、造山古墳ビジターセンターで数々のイベントも行われます」

「みなさんも復元された「千足古墳」で約1600年前の古代吉備の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか」