中国の警察がアメリカのコンサルタント会社の上海オフィスに捜査に入り、従業員を聴取したと報じられました。

イギリスのフィナンシャル・タイムズは、関係者の話として、今月中旬、アメリカのコンサルタント会社「ベイン・アンド・カンパニー」の上海オフィスに中国の警察が捜査に入ったと伝えました。

パソコンや電話を押収したうえ、従業員を聴取したものの、身柄を拘束された従業員はいないということです。

捜査は複数回行われましたが、目的は明らかになっておらず、「ベイン・アンド・カンパニー」を対象にしたものなのか、取引先を対象にしたものなのかもわかっていないとしています。

フィナンシャル・タイムズの取材に対し、「ベイン・アンド・カンパニー」の担当者は「中国当局が上海オフィスの従業員を聴取したのは間違いない。我々は当局に適切に協力している」と話しました。

中国での外国企業への捜査をめぐっては、ロイター通信によりますと、アメリカの企業調査会社「ミンツ・グループ」が先月、北京のオフィスが中国当局の家宅捜索を受け、中国人スタッフ5人が拘束されたと明らかにしています。

フィナンシャル・タイムズは「ベイン・アンド・カンパニー」に対する捜査について、「米中間の緊張が高まるなか、中国における外国企業に対する監視強化の最新の事例」だとしています。