知床沖観光船事故からおよそ1年。
ゴールデンウィークを前に25日、鳥取県岩美町で遊覧船の安全点検が行われました。今年は特に乗客の安全に重点が置かれました。

点検は大型連休を前に鳥取海上保安署と中国運輸局が例年行っていて、25日は山陰松島遊覧の遊覧船5隻を点検しました。

点検項目は運行基準や消防設備、乗客が船に乗り降りする際の安全対策などで、今回は特に遊覧船の救命設備について、重点的に行われました。

鳥取海上保安署 高住博文 署長
「やはり乗客の安全というのがメインです。すぐに救命胴衣が取り出せるか、そのもの自体に不具合がないかというところを見させてもらっています」

今回の点検で不備はありませんでした。
遊覧船を運行する山陰松島遊覧では創業以来60年間、1度も事故を起こしたことがありません。

山陰松島遊覧 川口博樹 社長
「常日頃から、安全安心は心掛けています。きょう、こうやって見ていただくことで、船長もさらに気が引き締まるのではないかと思っています」

山陰松島遊覧では去年4月に北海道の知床半島沖で起きた観光船事故の影響で、数か月の間に500件以上のキャンセルがあったということですが、今年は大型連休中、多い日は団体客の予約が5件入るなどしていて、例年並みの1万人の客を見込んでいるということです。