タイの国技・ムエタイの世界チャンピオン、田中藍選手が23日、タイトル防衛戦に臨みました。最強の刺客と言われた相手との対戦、その結果は。

田中藍選手:
「防衛できなかったら、そこで引退に私の場合はなってしまう確実に勝ちを取る」

そう強い決意を語るのは、宮城県名取市が誇るムエタイ女王、田中藍選手。ムエタイで世界最高峰と言われるWPMFのタイトルを持つ世界チャンピオンです。

前回に続き地元・宮城での開催となったタイトル防衛戦。今回もベルトは守り抜く覚悟です。

田中藍選手:
「(前回は)かなり緊張、恐怖感が強かったんですけど何試合か経験して前回よりは落ち着いている」

田中藍選手

対するは、世界ランク3位のタイ出身・ローイケーオ選手。3歳からムエタイを始めたという、まさに百戦錬磨の刺客!

田中藍選手:
「こんな足の長い選手とやるのは初めて。コツコツダメージを与えて最終的にはキレイに倒すところまで持っていければベスト」

円陣:
「いくぞー!おー!」

いよいよ、絶対に負けられない戦いが始まります。今回の相手は田中選手よりも身長が一回り大きく、間合いを取られ、入る隙をなかなか見つけられません。

この防衛戦を祈るように見つめるのが、母・きみ子さんです。

母・きみ子さん:
「藍が格闘技を始めてから初めて見るようになったんです。本人が一番望んでいて一生懸命頑張っているのを応援するしかないですよね。持ち前のガッツでバシバシやっもらえるといい」

母・きみ子さん

そんな応援が届いたのか、徐々に田中選手の反撃が始まります!相手の脚を掴んで間合いを詰め、得意の打ち合いに持ち込みます。

そして第4ラウンドでした。相手をコーナーへ追い込み、KO勝ちです!

「勝者、赤コーナー田中!」

絶対王者の風格見せつけ見事2度目の防衛を果たしました。

母・きみ子さん:
「試合中は勝てる!勝てる!勝てる!とずっと唱えていました!お疲れさまでしたと言いたい」

田中藍選手:
「みんなの声も聞こえていましたし、第4ラウンドで倒したときの声援を聞いて『よし!』と思いました。一番目指していたのがこのベルトだったので、このベルトをもって強い選手と戦っていきたい」

田中選手、とにかく練習の虫で、試合直前には周りが練習量をセーブさせるほど努力してきたということです。その成果が出た今回の試合でした。今後の活躍にも注目です。