国連の安全保障理事会ではロシアが議長国を務める会合が開かれ、ラブロフ外相は「西側諸国の少数派が全人類を代表して発言することを誰も許したことはない」と持論を展開しました。

記者
「国連安保理、今月の議長国であるロシアのラブロフ外相が議長の席に着きました」

国連安保理では24日、ロシアが議長国として「国連憲章に則した効果的な多国間主義」について議論する会合が開かれました。

国連 グテーレス事務総長
「国連憲章と国際法に違反したロシアによる侵攻は、ウクライナに大規模な苦しみと荒廃をもたらしている」

会合の冒頭、グテーレス事務総長は隣に座る議長国のロシアを名指しで批判し、大国間の緊張と紛争のリスクは歴史的な高さに達していると懸念を示しました。

また、アメリカの国連大使は「この違法で不毛な戦争は、『侵略戦争と領土の制圧は決して受け入れられない』という国連の最も神聖な原則に真っ向から対立する」と非難しました。

一方、ラブロフ外相は「世界は冷戦時代よりも危険な領域に達した可能性がある」とした上で、「西側諸国の少数派が全人類を代表して発言することを誰も許したことはない」と持論を展開しました。

日本の石兼国連大使は、平和的に確立された領土を力ずくで一方的に変更しようとする試みは、世界のどこでも容認されるべきではないとして、ウクライナから全てのロシア軍が無条件で即時撤退するよう求めました。