2021年度に国内で排出された温室効果ガスの量が8年ぶりに増加に転じました。新型コロナの流行が落ち着き、経済活動が再開したことなどが影響しているとみられます。
環境省によりますと、2021年度に国内で排出された二酸化炭素などの温室効果ガスの量は11億7000万トンでした。前の年度から2.0%増え、8年ぶりに増加に転じました。
環境省は増加に転じた要因について、コロナの流行が落ち着き、国内の経済活動が再開したことでエネルギーの消費量が増えたことなどをあげていて、工場などの産業部門の排出量は前の年度と比べて5.4%増加しました。
一方、国内で森林の整備などが進んだことから、温室効果ガスの吸収量は前の年度から3.6%増え、4年ぶりに増加しました。
政府は2030年度の排出量を「2013年度と比べて46%削減」する目標を掲げていますが、吸収量を差し引いた2021年度の排出量は11億2200万トンで、20.3%の削減にとどまっています。
取り組みの状況について、西村環境大臣はきょうの会見で「2019年度からは3.4%減少していて、一定の進捗が見られる」との見解を示しました。
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