19日、警察が押収した特殊詐欺の犯行マニュアルを公開しました。17日に窃盗の疑いで再逮捕された会社員の男のスマートフォンに残っていたものです。見えてきたのは、組織ぐるみの巧妙な手口です。

被害者は“客”キャッシュカードは“板”

「本部から連絡があったら客宅へ向かい、板のすり替え、キャッチしたら銀行へ」(特殊詐欺の犯行マニュアルより)

被害者を“客”と呼び、キャッシードを“板”と表現する文書。宮城県警が公開した特殊詐欺の犯行マニュアルです。

17日、窃盗の疑いで再逮捕された仙台市太白区鹿野3丁目の会社員、阿部修也容疑者(35)のスマートフォンから見つかりました。マニュアルには“すり替え”と呼ばれる巧妙な手口が記されています。

警察によりますと、先月7日、警察官を装った男が、仙台市青葉区に住む90代の男性に「不正に預貯金が引き出されている」「キャッシュカードを不正に使われないようにするため、財務局の職員が訪問する」などとうその電話をかけました。その後、財務局職員を装った阿部容疑者が男性宅を訪れ、キャッシュカードを受け取りました。

そして、“巧妙な手口”で、まんまとカードを盗んだのです。