ウクライナ情勢をめぐるブラジル大統領の発言に、アメリカが強く反発しています。

ロイター通信によりますと、ブラジルのルラ大統領は15日、ウクライナ情勢をめぐり、「アメリカは戦争を奨励するのをやめて、和平を協議し始めるべきだ」と主張したほか、和平を仲介する国のグループの創設を改めて提言。「アメリカやヨーロッパ連合に対し、和平こそがあるべき道だと説得しなくてはならない」と訴えたということです。

こうした発言について、アメリカ・国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は17日、「極めて問題だ」としたうえで、「ブラジルは全く事実を見ずに、ロシアや中国のプロパガンダを鵜呑みにしている」と批判しました。

また、「和平につながる交渉を行うべきとの考えはアメリカも支持している」とも反論したほか、ルラ大統領が「ウクライナは和平への譲歩のためにクリミアの正式譲渡を検討すべきだ」と発言したことについては「単純に見当違いだ」と指摘しました。