中国で大規模発生した黄砂が日本に襲来。洗濯物や車の汚れだけでなく人体への影響も心配される有害物質をまとった黄砂発生のメカニズムとは?今回、大規模発生した原因には温暖化の影響も?今後はどうなる?手作り解説でお伝えします。
黄砂の予測システム
これまでで最大ともいわれる規模で日本列島に降り注いだ黄砂。気象衛星「ひまわり」の画像です。こちらに日本列島がありますが茶色く写った部分が日本に迫る大量の黄砂です。
気象庁は、こうした画像データのほか、黄砂が発生する砂漠地帯の水分量や風速などをスーパーコンピュータで解析し日本に飛来する黄砂の規模を予測しています。

黄砂が日本に飛来する量は?
気象庁は、実際にどのくらいの量の黄砂が日本に到達したかは調べていませんが、平均で年間500万トンが日本の上空に飛来し、このうち180万トンが地表付近に降り注いでいるという分析もあり、これは東京ドーム2.5杯分の量になります。

日本に飛来する黄砂の特徴
そもそも、黄砂はどのくらいの大きさなのでしょうか。スギ花粉が30マイクロメートル、黄砂はPM2.5よりも若干大きい、およそ4マイクロメートルです。花粉の大きさをサッカーボールとすると黄砂は、このビー玉ぐらい小さいんです。花粉が鼻や喉の粘膜に留まる一方、小さな黄砂は肺の奥まで入り込むこともあり、呼吸器系の疾患の懸念もあります。

さらに黄砂がやっかいなのは、黄砂だけが飛んで来るわけではないというところ。日本で採取した黄砂の色を見てみると、以前は、このように文字通り黄色っぽい砂が多かったのですが、近年は、このように黒ずんだ砂が飛来しているんです。















