気象庁は、北海道から九州までの広い範囲で黄砂への注意を呼び掛けています。
見通しの悪化や、花粉の飛散と合わさった「ダブルパンチ」で、体への影響も心配されます。

街の人の声
(70代女性)(花粉症の症状が)ことし出てきた」「目の周りがかゆくなったり鼻水が出てきたり」
(20代女性)「目がかゆくなったり、あとは涙が止まらなかったりして」「ほんときついです」
(40代男性)「(症状が)ひどいですね。薬がないと無理です」「朝起きた時に目がかゆかったりとか」「最近ちょっと(花粉症の症状が)おさまってきた感じはする」


10年に1度の飛散量といわれる、ことしの花粉。

(ゆたクリニック 湯田厚司院長)「おそらくまだ(花粉は)飛ぶんですけど、少なくとも大飛散はこれからなくなる」

毎日、花粉の数を観測している耳鼻咽喉科の医師によると、この時期ピークのヒノキ花粉は、ことしは早くもピークを過ぎつつあるということで、もう少しの辛抱…と思いきや…


街の人の声
(20代男性)「黄砂が来るという話を聞いて(花粉症の症状が)再発するっていうじゃないですか。なんか嫌だなと思って」 「そういうのでダブルコンボになったら、ちょっときついかなという感じ」


中国では大規模な黄砂で、高速道路に大量の砂が積もり視界がゼロになっている所も。


この黄砂が、4月12日、日本列島にも飛んできました。午前中から福岡や広島など西日本で黄砂が観測されています。


黄砂では、過去にこんな影響も。


2008年には、溜まった雨水が濁ってしまうほど黄砂が飛来。


2021年には西日本から北日本にかけて観測され、車のボンネットに砂が付着。目を守るために眼鏡をかける人もいました。


今、この黄砂と花粉が同時に飛来することで起きる「花粉爆発」が懸念されています。

(代官山パークサイドクリニック 岡宮裕院長)
「(花粉の)表面がPM2.5や黄砂によって傷つくことで花粉が破壊される」

「花粉爆発」とは花粉が黄砂などと接触し亀裂が入ると、そこから水分などを取り込み、膨張、破裂すること。

こうしてより細かくなった花粉を吸いこむと気管支炎などの症状を引き起こす可能性があるといい、警戒が必要です。


花粉の季節に黄砂とのダブルパンチ。黄砂はあすにかけて日本列島に飛来する見込みです。

名古屋地方気象台によりますと、見通し距離が、黄砂によって10キロメートル未満となり、所によっては5キロメートル未満となる見込みです。航空機など交通にも影響が出るおそれがあります。

名古屋で黄砂が観測されれば、2021年5月以来です。

【黄砂飛来の予測は画像で】