台湾の蔡英文総統は、中国が行った軍事演習について「大国として責任ある態度とは言えない」と非難しました。

中国軍は、8日から10日にかけて台湾周辺で軍事演習を行いました。

蔡英文総統が、アメリカでマッカーシー下院議長と会談したことへの対抗措置とみられますが、蔡総統は11日、「総統として友好国を訪問することや、アメリカに立ち寄ることは長年行われてきたことだ」と主張。

「中国がこれを機に軍事演習を行い、台湾海峡と地域を不安定化させたのは、大国として責任ある態度とは言えない」と中国を非難するビデオメッセージを発表しました。

また、軍事演習の間、意図的に不正確な情報が流されたとして「今は軍民が団結し、偽情報に惑わされず、一緒に台湾の民主主義を守ることが最優先だ」と訴えました。

中国軍は今回の演習で偽情報を流布して、市民生活を混乱させるいわゆる「認知戦」の訓練を行ったと発表しており、蔡総統はこうした偽情報に惑わされないよう、市民に警戒を呼び掛けた格好です。