4月9日に投開票が行われた静岡市長選挙で初当選を果たした難波喬司さんに、10日改めて選挙戦でマニフェストを掲げなかった経緯や、課題となっている人口減少問題への取り組みなどについて聞きました。
<滝澤悠希キャスター>
具体的なマニュフェストを掲げないことに関して、静岡市の田辺信宏市長から苦言がありましたが?
<難波喬司氏>
100%否定します。政策論争の政策の定義について議論しないと、定義しないといけないと思います。私は政策とは市政の運営方針だと思っていて、その中でこういうプロジェクトをやっていくというのも1つの政策だと思いますが、一方で、やるということを実際に実現できるかということも政策の1つだと思います。なので何を実現するかという政策の考え方と、どうやってそれを実現するかという政策の考え方という2つの考え方の論争をしたつもりです。政策論争というのは何をするのかということをお互い掲げて戦うものだという思い込みがあると思うが、敢えて今回はそれを違う形で出そうと思ったということです。
<滝澤キャスター>
政策を発表しないことで、(市民が難波市政の)評価基準を失うとは思いませんか?
<難波喬司氏>
政策を発表していないというけれど、ホームページを見ていただくと90ページくらいのものを出しています。だから出していないのではなくて、あえて短い選挙戦の中でどこで政策論争をするのか、選挙カーで回って、3分とか5分で話をする時に政策論争をするのは無理だと思います。政策論争をするなら24時間やってもいいくらい、それをやらないで、「こんなことをやります」と一方的に言うのは政策論争でも何でもないというのが私の思いです。
<井手春希キャスター>
2週間の選挙戦で戦ってきたライバルから質問が届いています。
<山田誠氏>
(静岡市の)一番の課題は急激な人口減少の問題だと思っています。この解決だけはまず第一にやってもらいたい。
<鈴木千佳氏>
リニア建設の問題や浜岡原発の問題については市民の立場に立って川勝知事は頑張っておられると思いますので、そういう点では一線を画すのではなくて、一緒にやるという問題意識は持っておられるのかということを聞きたいです。
<井手キャスター>
人口減少の課題についてはどのようにお考えですか?
<難波喬司氏>
20ある政令市の中で人口減少率がほぼ最下位で、どこに問題があるのかしっかり分析をして対策をとる必要があると思っています。出生率も婚姻率もほぼ最下位になっています。一番の人口減少の原因になっているのは、18歳で高校生が大学に行く時に71.5%が県外に出ていき、その人たちが帰ってくればいいのだけれど、帰る率が非常に少ない。なぜ帰ってこないかというと、雇用の求心力が静岡市にはない。だから経済産業政策をしっかりやって、企業立地とかをしっかりやって、あるいはスタートアップの支援をして、スタートアップでも魅力のある活動場所にすることで、静岡市に帰ってきたいという思うような経済状況にしないといけない、そこが一番の課題だと思っています。
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