アメリカ南部テネシー州の州議会で2人の議員が除名処分となりました。背景には、子ども達が犠牲となった事件を受け広がった銃規制を求める動きがあります。
「銃を規制して!いますぐに」
銃の規制を訴える若者たち。その中を、手を取り合い、こぶしを突き上げながら3人の議員が進んでいきます。向かった先は議会。
テネシー州で6日、民主党に所属するこの3人の議員を除名するかどうか審議が行われました。
共和党議員
「3人の議員はこの議場で事実上の反乱を起こしたのです」
議会の主導権を握るのは共和党ですが、何が問題視されているのか。きっかけは、州都ナッシュビルで先月起きた学校銃撃事件です。
9歳の児童を含む6人が死亡したこと受け、若者を中心に銃規制を求めるデモ活動が相次ぎました。
デモ隊は州議会にも詰めかけましたが、その際、銃規制を支持する3人が議場でマイクを手に取るなどしたことが「議会を混乱させ、品位をおとしめた」とされ、除名処分が求められる事態となったのです。
審議の際、当の議員は。
民主党 ジャスティン・ジョーンズ議員
「私たちは銃を禁止するよう呼びかけたが、あなたたちは民主主義への攻撃で応えた」
投票の結果、2人の除名が決定しました。
除名が決まったジャスティン・ジョーンズ議員
「国全体が事件の悲しみに暮れている。除名処分でそれに応えた議員は、国民に責任を負わねばならない」
除名が決まったジャスティン・ピアソン議員
「私たちはとにかく声を上げて戦い続ける。これは非民主的だ」
今年に入り4人以上の死傷者が出た銃撃事件がおよそ130件発生しているアメリカ。銃規制をめぐる混乱と対立は今後も続く可能性があります。
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