中国を訪問している林外務大臣はきょう、秦剛外相と会談し、北京で拘束された日本人男性の早期解放を強く求めましたが秦剛外相は「法に則って処置する」と述べるにとどまりました。
中国・秦剛外相
「(私たちは)歴史と人民に恥じることのない正しい選択をすべきです」
林外務大臣
「現在日中関係には様々な可能性があるが、同時に数多くの課題や深刻な懸案に直面をしており非常に重要な局面にある」
予定を大幅に超え、3時間に及んだ会談で林外務大臣は秦剛外相に先月、北京で拘束された日本人男性の早期開放を強く求めました。
林外務大臣
「今回の会談では目下懸案の邦人拘束事案について抗議するとともに、早期解放について我が国の厳正な立場をしっかり申し入れました」
中国外務省によりますと、秦剛外相は「法に則って処置する」と述べるにとどめました。
一方、秦剛外相は福島第一原発の処理水を海洋放出する計画について「人類の健康と安全にかかわる重大問題だ。日本側は責任をもって処置すべきだ」と指摘。
林大臣は中国側が国外に向け批判を繰り返していることを念頭に、「科学的根拠に基づかない対外発信に抗議し、科学的見地に基づく議論を行うよう強く求めた」ということです。
また、秦剛外相は日本がアメリカに同調し、一部の半導体製造装置の輸出を厳格化していると指摘したうえで「封鎖は中国の『自立自強』の決心をさらに引き起こすだけだ」と批判。
林大臣は「特定の国を対象としたものではない」と説明したうえで、「国際的な平和と安全の維持の観点から国際ルールと整合的な形で厳格な輸出管理を行う」と強調しました。
また、尖閣諸島を含む東シナ海や、ロシアと連携した中国の日本周辺での軍事活動の活発化についても「深刻な懸念」を改めて表明しました。
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