ホタルイカ漁が始まってから、まもなく1か月です。30日は1000キロを超える水揚げがありましたが、水産研究所によりますとピークを迎えないままシーズンが終わる可能性もあるといいます。ホタルイカが大漁になる前に、白エビ漁も始まります。ホタルイカ不漁の理由は…。

過去10年で、最も少ないスタートとなった今シーズンのホタルイカ漁。

その後も不漁が続き、今月の水揚げ量はあわせておよそ50トン。例年の10分の1程度です。そろそろ不漁続きの日々から抜けだしたいところですが…

記者:「いま漁船が港に帰ってきました、ホタルイカ漁の解禁から30日となりましたが、水揚げに変化はあるのでしょうか」

滑川漁港ではこの日、1320キロのホタルイカが水揚げされました。

1000キロを超え、ずらりとならぶかごいっぱいのホタルイカに安堵していると思いきや…。

仲買人:「少ないです、(例年は)これの4倍くらいあっても」

仲買人:「やっぱり県外の市場とかでも富山湾のホタルイカを待ってらっしゃるんですよ、早く早くという感じで。もうあと1週間待ってって言って、もう1ヶ月が経ちました。どうしちゃったんだろう」

今後の漁の見通しについて、県内の漁業について調べる富山県水産研究所は、不漁の原因は明確にはわからないとしながらも、可能性として富山湾のことしの気象条件を挙げます。

富山県水産研究所 大場隆史主任研究員:「気象庁の予報によりますと、漁期中の気温が高めで推移する可能性がある、漁場の水温の上昇が早くなってしまうと漁期が短くなってしまうかもしれないということを懸念してはいるんですけど」

水産研究所によると、ホタルイカの生息に適した水温は11度から13度で、例年4月ごろ、この水温に達し、漁は最盛期を迎えます。

しかし気象庁によると、富山湾の水温はすでに適温で今後は上昇していくと予想されていて、水産研究所はシーズンが“ピークを迎えないまま終わってしまう可能性もある”としています。