理研・理化学研究所などの研究チームは、胃がんに関係する遺伝子に変異を持つ人がピロリ菌にかかると胃がんになるリスクが「20倍以上にもなることがある」ことを明らかにしました。

理研の桃沢幸秀チームリーダーらのグループは、胃がん患者約1万2000人と、がんではない人約4万4000人を対象に、大規模な遺伝子解析を行いました。

その結果、胃がんに関係する9つの遺伝子を特定し、このうちDNAの損傷修復に関わる4つの遺伝子の変異を持つ人がピロリ菌に感染すると、遺伝子変異をもたずピロリ菌にも感染していない人に比べて22.45倍も胃がんにかかるリスクが高いことがわかったということです。

ピロリ菌と胃がんの関係は従来からわかっていましたが、遺伝子変異と重なるとリスクが大きく跳ね上がることが解明されたのは初めてです。

胃がんにかかった人でも、上述の4つのどれかの遺伝子変異を持っていた人はそれぞれ1%以下ですが、桃沢チームリーダーは「該当する遺伝子変異を持つ胃がん未発症の人はピロリ菌感染の検査や除去をすることが重要と考えられる」と話しています。

この研究成果は、アメリカの総合医学雑誌「The New England Journal of Medicine」に掲載されました。