暖かな春の陽気。花見を楽しめる季節ですが、その一方で、花粉症の症状に悩まされている人も多いかもしれません。「これからさらにGWにかけて注意が必要だ」と専門家が警鐘を鳴らすのが、「ヒノキ花粉」です。

(受診に訪れた人)「鼻水とかいっぱい出るから」
「スギは薬飲んでるからましなんですけど、ヒノキの症状が出てますね」
「今年初めてなんですよ、咳がでるというのは。なのでこれから自分がどうなっていくのか不安です」
この春、例年よりかなり多くの患者が訪れているという、岡山市南区の耳鼻咽喉科です。

(みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和さん)「うちが開業して17年になりますけど、これまでで一番多いですね。最近になって、透明な鼻水やくしゃみ、目のかゆみといった、皆さんが『鼻かぜ』というイメージの症状が出始めて、2、3日経っても変わらないという方。それはヒノキ(花粉)の可能性がすごく高いので」

過去10年間で最も多い飛散量と言われている、今年のスギ花粉。宮原さんによると、スギ花粉はすでにピークを過ぎていて、この後、4月中旬にかけて落ち着いてくるものの、今度は5月上旬にかけてヒノキ花粉の飛散量が増えてくるといいます。さらにヒノキ花粉はスギ花粉よりもが粒子が小さいため、目や鼻の症状がさらに強まる可能性があるといいます。
(みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和さん)「去年の生育状況で考えると、スギ同様、ヒノキも相当、今年は飛ぶことが予想されます。スギ花粉症の方は6割がヒノキ花粉症もあるということで、アレルギー検査を受けられるといいと思います」

宮原さんは、最善の対策をするためには自分のアレルギーを知っておくことが大切だと訴えます。きのう(28日)も、これまで花粉症の自覚がなかったという男性が来院しました。
(初めて来院した30代の男性)「一週間ほど前から喉と鼻があまり調子がよくなかったので、今回アレルギー検査を受けて、他にもアレルギーがないかと気になったので」

宮原さんが勧める「ドロップスクリーン」という機械を用いたアレルギー検査。ほとんど痛みを伴わず、30分で植物や食品など41種類のアレルギーの有無を判別することができます。
(みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和さん)「スギ花粉ですね。毎年2月の中旬ぐらいから予防内服をして、4月の中旬ぐらいまで薬を使うと、症状をコントロールできる方です」
(初めて来院した30代の男性)「今まで、自分の(アレルギーが)分かっているようで分かっていない部分だったので、これがこんなに早い時間ですぐに正確にわかるもんなんだなと」

(みやはら耳鼻咽喉科 宮原孝和さん)「とにかくもっと症状が強くなる前に、今の時点で医療機関を受診して、初めてという方であれば、検査を受けてヒノキ花粉(アレルギー)かどうかといったチェックするといった、行動を起こすことが重要かと思います。特にこの春は、GWなどは医療機関なども休みますので、そこで花粉のピークの終わりが来ると、やはりみなさんすごく困りますから、今のうちに行動を起こされた方がいいと思います」
うららかな春の陽気の一方で、私たちを悩ませる花粉症。まだもう少しの間、花粉症との闘いは続きそうです。