高知県内中学球児の“春のセンバツ”=県中学校選抜野球大会が25日開幕します。「からふる」では今週、大会に出場する注目校を地区ごとに紹介します。今回紹介するのは、先輩たちの教訓から「自分たちで考える」を大切にしている、大津中学校です。

高知市の大津中学校野球部。去年の選抜野球大会ではベスト8、去年夏に行われた県総合体育大会ではベスト4まで躍進した、実力派チームです。
(キャプテン 依岡憲信 選手)
「先生に言われて行動するのではなくて、自分たちから何をしたらいいのかを見つけて、率先して行動しています」
キャプテンの依岡憲信選手はチームのエース。「一度決めたら、やりぬく!」という意志の強さで、部を引っ張ってきました。

(キャプテン 依岡憲信 選手)
「自分たちに何が必要かを話し合って、どんな(練習)メニューがいいのかなどを話し合いながら決めています」
自分たちで練習メニューを考えることで、モチベーションも高まるという選手たち。大津中学校野球部が自主性や積極性を大切にするようになったきっかけは、5年前。やっとの思いで叶えた、3年ぶりの単独出場でした。
(大津中学校野球部 稲田侑真 監督)
「最初の大会は、40対0で、3回コールドで負けました。けど、そこでめげることなく、自分たちが次どうしていかないといけないかということを考えながらやっている姿は、すごいなと思いました。今のチームの子たちは、40対0で負けた試合を見ていない子たちで、そこは僕が伝えていかないといけないと思っている。言われていることだけやっていても試合のなかではそういうことではないプレーも起こるので、自分たちで課題意識をもって、目的意識をもってやってもらいたいなと思っています」
「自分たちで考える」。先輩たちの悔しさから生まれ、受け継いできた教訓です。地域の子ども達への野球教室に参加するなど、野球を好きになってくれる人を増やす取り組みもしています。

(キャプテン 依岡憲信 選手)
「高知県の野球の人口が減っていると思うので、自分たちが野球を教えることで野球を好きになって、野球をする人が増えてくれたらいいと思います」

(キャプテン 依岡憲信 選手)
「一試合一試合つねに全力プレーで、声を切らさずに、みんなに『大津中っていいんだな』って思ってもらえるように全力プレーを意識していきます。(地域の人たちに)自分たちの目標の四国大会出場を果たせたといういい報告ができるように頑張っていきます」
自分たちで考え、実行してきたこれまでの練習を信じて、全力プレーで試合に臨みます。県中学校選抜野球大会は25日に開幕し、決勝は30日の予定です。