毎年大量に捨てられる農家にとって厄介なモノを再利用

独特な模様をしているこちらの薪(まき)。
これは熊本県御船町にある自宅の工房で村山 聖(むらやま さとる)さんが製造、販売を行なっている特殊な薪です。

(ムラサン 村山さん)
「これなんですけど、もみ殻でできた薪なんです」

もみ殻は、稲の実を包んでいる一番外側の皮。
使い道が難しくそのほとんどは廃棄されています。

(村山さん)
「熊本で毎年約1万4000トンのもみ殻が出る。廃棄に困っている農家さんが多い。もみ殻は畑にまいても分解されるのに5年ぐらいかかる」

村山さんが農業機器メーカーで働いていた頃、農家からもみ殻の廃棄に関しての相談を受け「むらさんの薪」を作ることに。
この薪は、もみ殻100%。特殊な機械を使って、製造しています。

(村山さん)
「結構硬くて重いんですけど、衝撃には弱くて簡単に折れるので」

薪割りに道具が不要。他にもさまざまな利点が。
今年4月から「むらさんの薪」の販売を始めた、熊本市東区江津にあるアウトドアショップ「YARD(ヤード)」では・・・
(コムハウス 緒方 隆史さん)
「火力も安定するので料理にも使いやすいし、火の粉もほとんど飛ばず、においも少ない」

(村山さん)
「(購入者は)結構、ファミリーキャンパーさんが多い。火の粉が飛ばない分、子どもが近くでたき火にあたっても安全な薪ってことで喜んでもらっている」

また、「むらさんの薪」から作った「むらさんの炭」は、
一般的な薪の炭よりもおよそ4倍火持ちがよく、料理におすすめだとか。

(村山さん)
「特に魚のおいしさがわかりやすい。(炭自体からの煙が少ないので)肉や魚から出た油が煙となって素材をいぶし、おいしさがより強くなる理由に」

現在、全国に展開するアウトドアのお店でも試験的な販売が始まっています。
村山さんの目標は「もみ殻が農作業でうまく消費できる循環を作ること」です。

(村山さん)
「もみ殻を燃やしたあとの灰は、畑にまいたらいい肥料にも」
村山さんは今後もさまざまなもみ殻の再利用に挑戦していくということです。