福岡県筑紫野市の老舗高級旅館「大丸別荘」が大浴場の湯を年に2回しか入れ換えていなかった問題です。県が指導した文書ついて開示請求したところ、指導した内容はすべて「黒塗り」で開示されました。
◆「県民が混乱する」から黒塗り?

福岡県が、大浴場の湯の入れ換えなどを適正に行っていなかった「大丸別荘」に対し改善を指導した文書。指導したとされる内容はすべて黒塗りにされています。黒塗りにしている理由について、筑紫保健福祉環境事務所は「不当に県民の間に混乱を生じさせる」、「特定の者に不当に利益や不利益を及ぼす」おそれがあると説明しています。
◆「県の果たした責任をはっきりさせるべき」
こうした対応について市民オンブズマン福岡は、説明責任を果たす情報公開の趣旨に反すると指摘します。

市民オンブズマン福岡・児嶋研二代表幹事「特定の人に不利益になる部分があるとすればその部分だけを墨塗りにすればいいわけです。県の方はこういう責任を果たしました、県民の皆さん安心してくださいということをはっきりさせるためにも徹底して情報公開すべきだと思います」
◆3700倍のレジオネラ菌、警察が捜査中

大丸別荘をめぐっては、去年11月に県が実施した検査で最大で基準値のおよそ3700倍のレジオネラ菌が検出されたうえ、県にうその報告をしていたとして警察が、公衆浴場法違反の疑いで捜査を進めています。














