岸田総理は訪問しているインドでの日程を終え、きょう午後、帰国の途につきます。今回の外遊の成果について、岸田総理に同行している政治部・堀記者の報告です。

岸田総理がインド訪問で最も訴えたのは、G7と途上国の“結束”でした。

岸田総理
「グローバルサウスの国々を含めた国際社会が結束して声を上げることが重要だ」

「グローバルサウス」と呼ばれるのは、世界の国で大多数を占める新興国・途上国のことで、岸田総理はこうした国の牽引役を担っているインドとの連携を深める狙いがありました。

ウクライナ情勢において中立的な立場をとる途上国は多く、対ロシアで一致した対応が取れていないのが現状です。そうした途上国に歩み寄るため、岸田総理はFOIP=自由で開かれたインド太平洋の新プランを発表し、2030年までにインド太平洋地域に官民合わせて750億ドル以上=日本円で9兆8000億円もの資金を動員すると発表しました。

さらに、G7議長とG20議長である両首脳がそれぞれの枠組みで法の支配に基づく国際秩序の重要性を明確にすることで一致したのは、結束への第一歩と言えます。

残り2か月となったG7サミットの本番に向け、その結束をどれだけ強固なものにできるのか、岸田総理の手腕が問われます。