中国の習近平国家主席がきょうからロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行います。ウクライナ情勢をめぐり、どのようなやり取りが行われるのでしょうか。

ウクライナ侵攻後初めてとなる習氏のロシア訪問ですが、最大の焦点は、そのウクライナ情勢をめぐる両首脳のやり取りです。

訪問を前に両首脳は互いの国のメディアに寄稿し、習氏はウクライナ問題について「対話と協議を堅持すれば解決の合理的な出口は必ず見つかる」として、和平に向け積極的な役割を果たす姿勢をアピールしています。

これに対し、プーチン氏も「中国が解決に向け建設的な役割を果たそうとしていることを歓迎する」としています。

ただ、プーチン氏は週末の18日から19日にかけて、2014年に一方的に併合したクリミアと去年5月にロシア側が制圧したウクライナ南東部のマリウポリを立て続けに訪問しました。

ロシア側支配地域は絶対に手放さないという強い姿勢を示したもので、プーチン氏は今回、習氏に対し、そうしたロシア側の立場を改めて主張するものとみられ、和平への道のりは見通せないままです。

また、今回の訪問に先立ち、ICC=国際刑事裁判所が17日にプーチン氏に対し、戦争犯罪の疑いで逮捕状を出していますが、中国外務省はさきほど「ICCは客観的かつ公正な立場を堅持し、政治化やダブルスタンダードを避けるべきだ」と述べていて、習氏がどのように向き合うのかも注目されます。